印紙税について
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介護事業に必要な印紙税

T.印紙税とは

印紙税とは、印紙税法に基づき、課税されるべき事項を記載して作成した文書(課税文書)に対して課される税金です。

印紙税が課税されるのは、印紙税法で定められた課税文書に限られています。
この課税文書とは、次の三つのすべてに当てはまる文書をいいます。

(1) 印紙税法別表第一(課税物件表)に掲げられている20種類の文書により
      証明されるべき事項(課税事項)が記載されていること。

(2) 当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書であること。

(3) 印紙税法第5条(非課税文書)の規定により印紙税を課税しないこととされている非課税文書でないこと。

課税文書に該当するかどうかはその文書に記載されている内容に基づいて判断することとなりますが、 当事者の約束や慣習により文書の名称や文言は種々の意味に用いられています。 そのため、その文書の内容判断に当たっては、その名称、呼称や記載されている文言により形式的に行うのではなく、 その文書に記載されている文言、符号等の実質的な意味を汲み取って行う必要があります。

例えば、文書に取引金額そのものの記載はないが、文書に記載されている単価、数量、記号等により、 当事者間において取引金額が計算できる場合は、それを記載金額と取り扱うことになります。

U.領収書と印紙税

介護サービス事業者が、介護サービスを提供し利用料を受領した場合に、領収書を発行します。 その「領収書」は、第17号文書の1文書 (売上代金に係る金銭又は有価証券の受取書)に該当するため、 記載された受取金額が5万円以上の場合には印紙の貼付が必要です。

平成26年4月1日以降に作成されるものについては、受取金額が5万円以上のものに課税とされることとなりました。(それ以前には3万円) 介護事業だから印紙は必要ないとする理解は誤りです。

V. 契約書と印紙税

介護保険制度下において作成される事業者と利用者との介護サービス提供に伴う次のような契約書は、印紙税は必要ありません。 介護サービスの契約書に記載されている内容は、利用者が受けることができるサービスと料金の明細であり、 利用者の要望に沿った適切な介護サービスの提供を受ける為に作成されています。

したがって事例の各種の契約書に記載される個々の介護サービスの内容は、 いわゆる請負契約のように「当事者の一方が仕事の完成を約し相手がその仕事の結果に対して報酬を支払う」 という性格のものではないと認められるので、印紙税は非課税となるのです。

契約書と印紙税

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